トップページ ＞ フランス税務上の注意
フランスでの設立手続は、すべて企業手続センターで行われます。企業設立の手続と登記が完了すると、企業手続センターによって法人税課または大企業局に通知されます。法人税（IS）と付加価値税（TVA）は、国の歳出の源泉となる税金です。また、地方歳出の源泉となる税金には、企業不動産負担金（CFE）と、企業付加価値負担金（CVAE）の2種類があります。
登記された当該企業の事業所がある地域、または当該事業所を管理している本社が所在する地域の所轄法人税課が担当となります。
フランスの税法上における恒久的施設は二国間租税条約の定義に対応しており、フランスに登記された企業と同じ義務を課されます。
１．企業不動産負担金（CFE）
企業手続センターから新規企業設立の通知を受けた法人税課または大企業局は、その企業に対し詳細情報を要求します。この情報をもとに課税資産（土地や建物）がどの市町村にあるかを特定し、それにより税金を徴収する地方自治体を決定することになります。
設立1年目は、CFEは免除されます。2年目以降は年1回、毎年5月に、課税基礎額を詳細に記した申告書を提出します。
CFEの最初の徴収は、登録された課税資産の賃貸価値から算出した金額をもとに、会社設立満2年経過時に法人税課または大企業局が行います。初回に限り課税対象から50％控除した金額をもとに算出します。
２．企業付加価値負担金（CVAE）
CVAEもCFE同様、設立1年目は免除されます。2年目以降は年間売り上げ50万ユーロを超える企業のみ課税されます。CVAEは企業の付加価値の比率として算出され、具体的な比率は売上高によって0.5％（売上げが50万ユーロを超える場合）から1.5％（5,000万ユーロを超える場合）の間になります。当該年のCVAEは翌年5月上旬に申告し納付します。
３．付加価値税（TVA）
会社の登記時に法人税課または大企業局によって、欧州の付加価値税番号が付与されます。
TVAは月次で徴収されますが、年間税額が4,000ユーロ未満の場合、企業は四半期ごとの届出を選択することもできます。
４．法人税（IS）
貸借対照表、損益計算書、付属表、税務書類の法人税課または大企業局への送付期限は、決算日から3ヶ月以内です。
来年の課税対象利益からの控除を目的とした当期の繰越欠損金、当期の課税対象利益の不在、税額の計算を申告し、合わせて課税額を納付します。
ただし、年間売上152,500ユーロを上回る企業は、申告書を提出しなければなりません。
