トップページ ＞ フランス会社設立の準備
このページでは、フランスで会社設立をする際の準備についてご説明いたします。
事務所探し
まずは、登記する場所がなければはじまりませんので、物件探しをする必要があります。その後、本拠地指定契約、商事賃貸借契約の締結や不動産の取得によって本拠地を指定します。
当事務所では、一時的な住所地を探しているクライアントやひとまず登記だけをしたいというクライアントのために、登記用住所のレンタルサービスを提供している会社を御紹介しております。費用については、フランス会社設立の費用のページをご覧ください。
現地法人の法人形態の選択
フランスの主な資本会社の形態は、
- Sosiete a responsabilite limitee(有限会社・略称SARL）
- Societe anonyme(株式会社・略称SA）
- Societe par action simplifiee(単純型株式会社・略称SAS） があります。
SA（株式会社）は、出資者が7名以上であり、取締役会及び会計監査人必置などの条件があり、主に大会社のとる形式です。
SAS（単純型株式会社）は、最近創設された会社形態で、最低資本金額の定めはないものの、非居住者の場合最低約5万ユーロの元手がないと設置にかかる審査を通ることは難しく、主にフランスに居住している人の起業を促すための形態であるといえます。
日本からフランスに進出している会社のほとんどがSARL（有限会社）の形態をとっていることもあり、以下にその詳細を紹介いたします。
SARL（有限会社）
| 経営幹部 | 役員（自然人）1名〜数名。出資者に限らない。 |
| 経営幹部の 法的地位 |
少数資本保有業務執行者は、一定の要件（会社役員としての職務とは別個の職務内容、従属関係）を満たす場合には雇用契約による職務も兼任できる。 |
| 経営幹部の 選任・解任 |
会社持分の過半数を代表する出資者の決定 正当事由のない解任の場合には損害賠償を支払う最低資本金 |
| 最低資本金 | なし。ただし‘長期的な資本需要を満たす十分な資本金額を定款で定める’という規定があり、最低資本金の定めがなくなる前の法律では37,000ユーロが資本需要を満たす十分な金額とされていた。
社債発行に制限あり。 資本金は設立時に5分の1以上払い込み、残額を5年以内に払い込むことも可能 |
| 出 資 | 労務出資（労務、労働、専門的な知見を会社に提供する方法）が可能。 資本形成には寄与しないが、会社持分が付与され利益分配や集団的意思決定への参加が認められる。 |
| 出資者／株主 | 2〜100名（自然人または法人） 総会は最低年1回開催 |
| 株主総会の定足数 | 臨時総会の最初の招集時は持分の25％、再度召集時は20％ |
| 少数出資者による 反対決議成立に 必要な議決権 |
臨時総会：定款変更については33％＋1票 定時総会：持分の50％＋1票（または再度召集時の議決権の過半数） |
| 出資者／株主の責任 | 民事または刑事責任以外は、出資額を限度とする。 |
| 譲 渡 | 登記税3％ 【株式の譲渡の場合】 登録税額の上限5,000ユーロ 【持分の譲渡の場合】 譲渡1件につき定額控除23,000ユーロと譲渡対象持分が会社の持分総数に占める割合に等しい金額が控除される。 |
| 会計監査人 | 次の3基準のうち2つを超える場合には、会計監査人が必要 ・売上高310万ユーロ超（税抜き） ・資産総額155万ユーロ超 ・従業員数50人超 |
| 税 務 | 法人税、設立後5年以内に限り所得税を選択することも可能 |
会社定款の作成の準備
登記住所の確保、会社役員、事業目的などを決めておく必要があります。書類等の作成につきましては当事務所にてお話を伺ったうえで作成致しますので、どうぞご安心下さい。詳しくは子会社設立までの主要な流れのページをご覧ください。
役員の長期滞在ビザと滞在許可証の取得
詳しくはビザについてのページをご覧ください。ただし、フランスに居住することを希望しない役員は、ビザ等取得の代わりに事前届出を行います。
フランス国内の銀行口座開設および設立中の会社の資本金払い込み
当事務所でサポートさせていただきますのでご安心ください。
